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2012. 06. 24  
ビートルズの『ラバー・ソウル』を聴いて衝撃を受けたブライアン・ウィルソンが作ったのがビーチ・ボーイズの最高傑作といわれる『ペット・サウンズ』だという話はよく知られている。
先頃NHKの『SONGS』でビーチ・ボーイズを取り上げていたのでこのことを知られた方もいるだろう。

そしてビーチ・ボーイズが『ペット・サウンズ』を出せば、それに負けないものをと、ビートルズが作ったのが『サージェントペパー~』だという話も。
米英を代表する二大グループはまた良きライバル同士だった。

だが、そのブライアン・ウィルソンが聴いたという『ラバー・ソウル』はどうもオリジナル盤とは違っていたらしい。

アメリカでの発売元であったキャピトルは、オリジナル盤から「ドライブ・マイカー」「ノーウエアマン」「消えた恋」「恋をするなら」を外して、『ヘルプ』のB面から「夢の人」「イッツ・オンリー・ラブ」を加えて発売していたのだ。

このアルバムに限らず、米キャピトルはいつもオリジナル盤から2~3曲を外し、外された曲やシングルを集めてもう1枚アルバムを造り上げるといったことを繰り返しており、こういったやり方に対して、ジョンは「みんな、いつも頭にきていたものだ。」と語っている。

ビートルズは当時のグループとしては珍しく、アルバムとシングルの意義を明確に区別しており、安易にアルバムからシングルカットするようなことはしなかったし、ましてや、アルバムの曲順はおろか収録曲までもいじられてはたまったものではない。

ビートルズの意思が尊重されるのはずっと後、アメリカにおいてオリジナル盤が発売されるのは1982年まで待たねばならなかった。

オリジナル盤に慣れ親しんだファンには「ドライブ・マイカー」も「ノーウエアマン」も入っていない『ラバーソウル』なんて、まったくもって想像すらできないことだが、それでもブライアンが感銘を受けたのは、アルバムとしての統一感はなくなったとしても楽曲一つ一つのクオリティがハイレベルにあったからこそと言えるのではないだろうか。


ラバーソウル米盤
キャピトル盤『ラバー・ソウル』


1 I've Just Seen A Face
2 Norwegian Wood (This Bird Has Flown)
3 You Won't See Me
4 Think For Yourself
5 The Word
6 Michelle


1 It's Only Love
2 Girl
3 I'm Looking Through You
4 In My Life
5 Wait
6 Run For Your Life
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2012. 06. 02  
このところ毎晩寝る前に読んでいる本がある。

『木村政彦はなぜ力道山を殺さなかったのか』は、不世出の柔道家木村政彦の数奇な人生を、柔道の経験を持つ作家増田俊也が緻密な取材を重ねて書き下ろしたノンフィクションである。
厚さ5㎝にもなろうかという大冊だが、その厚さがありがたいほど読み始めたら止まらない魅力がこの本にはある。

木村政彦の名前は聞いたことがあったが、それは力道山にあっけなく倒された柔道家という、著者が言うところのステレオタイプの認識だけだった。
しかし、この本を読み進めるうちに、たとえ相手が力道山であっても絶対に負けるはずはないという確信を持たざる得ないほどの強靱なパワーと技量と精神力を持った類い希な柔道家であったことがわかる。

木村政彦を知る関係者が口を揃えて語るのは、「ヘーシンクもルスカも山下泰裕も木村政彦にはかなわない」ということである。
亡くなった伯父が昔「木村政彦は本当に強かった。」と言っていたことを思い出したがあの話は本当だったのだ。

一日9時間を超える練習量、師である牛島辰熊との殺し合いのような壮絶な乱取りの毎日、「木村の前に木村なく、木村の後に木村なし」と謳われた史上最強の柔道家が造られていく過程を、著者は数々の超人的なエピソードを交えながら克明に描いている。

柔道の原点である古流柔術はもともと当て身(パンチや蹴り)もありの総合格闘技であり、創始者嘉納治五郎が創り上げようとした柔道もまた街中での実戦をイメージした極めて護身性の高い武術であったが、それが柔道のスポーツ化によってだんだんと形骸化していった結果、現代の柔道はまったく違ったものになっているのだという。

木村政彦はその古流柔術の流れをくむ何でもありの真剣勝負の柔道で15年不敗を誇った。

では、木村政彦はなぜ力道山に敗れたのか。

なぜ力道山を殺さなかったのか。



木村政彦はなぜ力道山を殺さなかったのか

増田俊也ブログ

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